杉並区某所にて、飢えた成猫と子猫が大量にいるという場所のTNRを手伝うことになりました。
(
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動物ネットのスタッフ、NさんSさん、そしてゲンコヒョウタの預かりをしてくれてたYさんが先週から何度か通っていましたが、私は昨日はじめてその場所に行きました。
Sさんと一緒に猫情報&餌やり情報の聞き込みと、啓蒙&協力要請のチラシのポスティングが目的でしたが、目がグシャグシャの子猫が2匹いると聞いていたので、その子達を出来れば捕獲したいとキャリーを持って出かけました。
昨日は天気が良かったのにあまり猫が見当たらなかったのですが、どうもその辺りの猫達は3箇所に分かれて繁殖をしていて、栄養状態の悪い成猫、授乳中の母猫が多くいるようです。
母猫の数からして、子猫はまだ離乳前の小さい子達が隠れて20匹くらいいるのでは、という感じです。
このあたりは古くて広い敷地の家が多く、緑もあって、猫達にとっては隠れ家になるスペースが豊富にあり、子育てするにはうってつけという環境。
しかし何故こんなに猫が飢えた状態なのか・・・。
それはとある家を訪ねて判明しました。
この辺の猫達のTNRのために話を知りたい、餌やりをしてる人を探してるのですが・・・とSさんが聞くと「本当のことを言ってもいいですか・・・?」と家主の女性。
「実は何年か前から、自宅の庭で餌やりをしていた、だが、子猫が急に増えて焦った。近所からの苦情もくるかもしれないと悩み、餌やりをやめれば猫がいなくなってくれるだろうと期待して2ヶ月前にやめた」と言うのです。
ですが、猫はそう簡単にはいなくなりませんでした。今でもご飯をもらえることを期待して庭に来るそうですし、今度は見かねた通行人が餌やりをやめた女性宅の隣の家の前に餌を置いていくようになったのだとか(しかもパンの耳とか?)。
そこには痩せて背骨の浮き出た猫達が6匹位いて、餌を差し出すと恐ろしい勢いで食らい付いてきました。
そんな環境でもメスは妊娠して身を削って子育てしています。
(その母猫の子猫を昨日捕獲したかったのですが、出会えず、違う猫を保護しました。)
女性は「可哀相だと思ったけど私もどうしたら良いのか分からなくて~」と言っていましたが・・・。ガリガリになった猫達が外でパンを奪い合ってるというのに、自分はよく飯が食えるな…と思いました。
昨年生まれた子猫達にメスが多かったのか(?)、数が一気に増えたようです。
今はピークかもしれないがTNRを行うことで繁殖が止まり、その後は緩やかでも数が減っていくからと話し、今いる猫達には餌やりを再開してくれるよう、たくさん持っていったフードを渡してお願いしました。
そこから少し離れた別の繁殖スポットで、ボロ子に遭遇してしまいました。
そこは廃院になった無人の古い病院の敷地で、通いの女性が餌をまいていくという話でした。
病院入り口前にはその女性が用意したのか、汚い発泡スチロールの箱がベッドとしておかれています。
一見年寄り猫かと思ったのですが、顔を見るとなんとなく若い。
Sさんが触っても大丈夫、シーバをあげると欲しそうにウロウロするけど、鼻が悪いみたいでなかなか食べられません。
ガリガリで汚いし、かなり気になりましたが、子猫を保護すると決めていたのであまり近寄らずにいました。
しかし2度目にそこへ寄ったとき、ボロ子の寝ていた発泡スチロールベッドの中を見ると粘液状の血がドロドロとついています。お尻を見てみると、血がついていてかなり汚れていました。
そこで再び訪れる葛藤・・・。
しかも小さな声でヒニャーヒニャーとこちらに向かって一生懸命鳴いています。
入ったら入ったでその時・・・と、キャリーの扉を開けておいてみると、Sさんがヒョイっと首を捕まえ簡単にIN。
あっさり捕まったボロ子でした。
そのまま病院へ連れて行き先生に診てもらうとやはりまだ若いメス猫で、2歳くらいではないかと。
エイズキャリアで、貧血と脱水があり、腹水も少し溜まっていました。
後足や尻尾が汚いのは血便のあとと思われ、お尻からの出血はそのせいではないかと。
レントゲンやエコー、血液検査と色々してもらったのですが、診察台の上でも全く暴れることなく、補液をしていても大人しくじっとしていました。
うちに連れて帰り、昨晩は小さいケージで休んでもらう。
相変わらずヒニャヒニャ小さく鳴きますが、とにかく大人しい。具合が悪いだけなのかもしれないけど。
触ってもいやがりません。気持ち良さそうにします。
体は骨と皮のようでごつごつしてますが、お腹だけが妙に膨らんでいて、腹水の他にもなにかあると先生がそれを気にしていました。
(ドロドロの便ではというのが最有力。私は何となく回虫が大量に入っているのでは・・・と思ったりしてます。コワい。)
やはりまだ血が出ていてペットシーツにポトポトと痕があります。
毎日補液をするよう言われたので、今日から久々に(フク以来)補液のスタートです。
あの辺りの猫はみんな若い猫です。
ボロ子みたいに若くて衰弱して、そして死んでしまう猫が多いのでしょう。
今は隠れ場所も多く、住人も無関心な人が大半のお陰か、トラブルになっていることはなさそうでした。
しかし大きい屋敷でも家主が病院に入り無人というお宅が多く、いずれ取り壊されて新しい住宅やマンションがたつようになってくれば猫達の居場所はなくなり、トラブルも起きてきそうです。
TNRをすすめて、せめて今いる猫達が排除されずに生きていけるようになればと思うのですが・・・。
今回ボロ子を保護できたのは、エビ&ミニが無事正式譲渡になったからです。良かった~。
2匹はもうとっても仲良し、特にエビオがミニココにべったりだそうです。
そして何と3匹目が増えるというハプニング・・・。
白黒パラダイスのT家をいつか必ずご訪問したいです。
可愛い写真をもらっているので、またUPします。